アメリカ大統領の閣議での発言録 2025/02/26

 
2025年2月26日に行われたアメリカ大統領の閣議での発言録。

1. 冒頭
  • 日付: 2025年2月28日
  • 概要: 大統領は政権発足1か月の成果を誇り、閣僚を称賛。経済、外交、国内問題の解決に自信を示し、「多くの良い月と年」を目指すと発言。
  • 雰囲気: 楽観的で強気。国民の支持(選挙での圧勝)を強調し、「マンデート(国民の負託)」があると主張。

2. ロシア・ウクライナ和平
  • 進展: ウクライナのゼレンスキー大統領が金曜日に来訪し、「非常に大きな協定」に署名予定。協定内容は「レアアース希土類元素)」やその他の資源に関するもの。
  • 経済的側面: 前政権が投じた3500億ドルを回収し、さらに利益を得る計画。欧州は1000億ドルしか拠出しておらず、大統領は不均衡を批判し、欧州にさらなる負担を求める。
  • 目標: 紛争終結で「若いロシア兵とウクライナ兵の死」を止めることが最優先。衛星写真で見た戦場の凄惨さを述べ、人道的観点から和平を急ぐ姿勢。
  • 交渉状況: 前政権ではプーチン大統領と2年間会話がなかったが、現政権で対話が再開。大統領はプーチンとの個人的な関係を「良好」とし、譲歩を引き出す自信を示す。ただし具体的な譲歩内容は非公開。
  • 質疑応答: 記者から「ロシアが占領地を保持すれば中国に危険なメッセージを送るのでは」と問われるが、「最善を尽くす」とのみ回答。平和維持軍については「和平が先」と具体策を避ける。

3. 経済と予算削減(DOGEイニシアチブ)
  • DOGEとは: イーロン・マスクが率いる「政府効率化チーム」。政府の古いシステムを修復し、無駄と詐欺を削減する目的。目標は1兆ドル(予算の15%)の節約。
  • マスクの発言: 国の財政赤字(年2兆ドル)と国債利払い(国防費超え)を問題視。「アメリカが破産するのを防ぐため」と使命感を強調。詐欺や無駄の具体例を公開するウェブサイトを運営し、透明性を約束。
  • 連邦職員削減: 約200万人の連邦職員に「先週何をしたか」メールで報告を求める「パルスチェック」を実施。100万人が応答済み、残りは「存在しないか不正の可能性」とし、解雇を検討。
    • : 架空の人物への給与支払い、死者への支給、複数の仕事を掛け持ちする職員。
    • 例外: 機密業務従事者は報告免除を認めるが、未応答者は「バブル(解雇候補)」と表現。
  • 目標時期: 2026年度までに1日40億ドルの節約が必要。マスクは次回メールを計画し、大統領は閣僚に各省での独自削減を指示。
  • 質疑応答: 「閣僚が削減に反対か」と問われ、大統領とマスクは「全員が賛成」と否定。環境省で65%削減、教育省の州移管も提案。

4. 移民政策(トランプ・ゴールドカード)
  • 概要: 500万ドルで外国人材や投資家に「ゴールドカード」を発行し、入国と市民権への道を提供。企業が人材確保に使うボーナス的役割も。
  • 目的: 国債削減。20万枚で1兆ドル、100万枚で5兆ドル、1000万枚で50兆ドル(債務全額返済+15兆ドル余剰)を想定。「売れ行きは好調」と予測。
  • 対象: 優秀な留学生(例: ハーバード首席卒)、投資家。中国人にも制限なしだが、愛国心と適性を審査。2週間以内に販売開始。
  • 背景: 前政権のEB-5プログラム(100万ドルでビザ)は不正が多く、現政権で改良。商務省が管理し、投資モデルを設計。
  • 質疑応答: 企業(例: アップル)が5枚購入し、人材を確保する例を想定。雇用創出義務は課さず、経済効果を期待。

5. 通商政策と関税
  • カナダ・メキシコ: 4月2日から25%関税を予定。フェンタニル対策で30日猶予を与え、成果次第で一時停止も検討。カナダへの2000億ドル補助を批判し、「51番目の州」と皮肉。
  • EU: 近日中に25%関税を発表。農産物や車の不均衡を是正。報復されても「我々が金のなる木」と強気。
  • 中国: 投資を歓迎しつつ、前政権時の搾取を防ぐ。7000億ドル関税収入の実績を誇る。台湾問題は「コメントしない」と回避。

6. その他の重要議題
  • 国境管理: 違法越境が「50年ぶりの低水準」に。アイスや国境警備隊の支援を称賛。合法移民のみ容認。
  • 中東: ガザのフェーズ2開始に失望。捕虜の遺体返還を重視し、イスラエルに決断を委ねる。
  • アフガニスタン: 前政権の撤退を「最悪」と批判。700億ドル分の装備放棄を問題視し、返還を検討。バグラム基地は中国が占拠。
  • 社会保障: メディケア・メディケイド・社会保障は「絶対に削減しない」と約束。ただし200歳への支給など詐欺を追及。
  • 選挙改革: 郵便投票を廃止し、紙投票・当日投票・身分証明を主張。「CBSが選挙前にカマラの回答を捏造」と訴訟中。
  • 公衆衛生: テキサスの麻疹流行(124人感染、2人死亡)を注視。年16回の通常事態と説明。

7. 大統領の姿勢と締め
  • 閣僚への信頼: 「史上最高の閣僚」と称賛。全員が命令に従うと断言しつつ、反対意見も許容。
  • 前政権批判: バイデンを「史上最悪の大統領」と非難。移民、インフレ、財政浪費(グリーン政策)を攻撃。
  • 国民へのメッセージ: 選挙勝利(全激戦州制覇、2800郡対500郡)を強調し、国民の支持を実感。「国を立て直す」と決意。