全国弁連の狙いは？ 渡辺芳雄 国際勝共連合副会長

全国弁連という左翼「政治・思想集団」。その真の狙いを明らかにする (渡辺芳雄 国際勝共連合副会長)

youtu.be

 
1. 全国弁連の概要と立場
全国霊感商法対策弁護士連絡会（全国弁連）は、37年前（1987年）に設立された弁護士団体で、正式名称は「霊感商法被害救済担当弁護士連絡会」から後に改称された。
約300人の会員で構成され、日本の全弁護士約4万5000人の中では少数派である。設立当初から旧統一教会（現・家庭連合）の宗教法人格剥奪を目的に掲げており、特定の政治的イデオロギーを持つ集団とされる。
正義や国民全体の声を代表するものではなく、偏った立場であることが強調されている。
特に山口広や紀藤正樹が中心人物として活動し、家庭連合への攻撃を主導してきた。
2. 家庭連合と国際勝共連合の背景
家庭連合および関連団体である国際勝共連合は、日本共産党と中国共産党との長年にわたる対立の歴史を持つ。国際勝共連合は1968年に韓国で創設され、同年日本でも設立。
共産主義に対抗する目的で、文鮮明と笹川良一が協力し、日本が共産主義に屈しないための運動を展開した。日本共産党との対立は1978年の京都府知事選挙で顕著になり、共産党候補の敗北を招いたことが契機とされる。
また、中国共産党に対しては、日中関係正常化や国連での中華人民共和国承認に反対する活動を行い、スパイ防止法制定運動も推進した。
3. 解散命令請求に至る経緯
(1) 安倍暗殺と初期対応
2022年7月8日の安倍晋三元首相暗殺事件が発端となり、家庭連合への注目が急増した。
この事件がなければ現在の状況は発生しなかったとされる。参議院選挙後、岸田政権下で内閣改造が行われ、8月12日、河野太郎消費者担当大臣が消費者庁に旧統一教会問題検討会を設置すると宣言。家庭連合の管轄は文科省であるが、霊感商法を消費者問題と位置づけ、消費者庁が主導した。
(2) 検討会の設置とメンバー
8月29日の初会合で、7人の検討メンバーが選ばれ、河野太郎が任命。うち4人が反家庭連合の立場で、紀藤正樹（全国弁連の中核人物）、菅野志桜里（立憲民主党出身で共産党と関係深い）らが含まれた。
紀藤氏は日本共産党への影響力を持ち、家庭連合潰しを目的に活動してきた。
検討会は消費者庁の枠を超え、政府への提言を視野に入れ、10月17日に「解散命令請求も視野に宗教法人法に基づく質問権行使が必要」との報告書を提出。
(3) 政府の対応と解釈変更
岸田首相は10月17日、当時の長岡文科大臣に質問権行使を指示。しかし、過去の判例では刑事事件がない宗教団体への解散命令は困難とされ、文科省は慎重姿勢だった。
10月18日の衆議院予算委員会で、立憲民主党の中谷議員が解散命令を前提とした質問権行使を求めたが、岸田首相は「法令違反がない限り不可」と回答。
ところが翌19日、民法の不法行為も解散要件に含めると解釈を変更し、質問権行使を開始。
2022年10月13日、文科省が東京地裁に解散命令を請求する公文を発行。情報源として全国弁連と被害者の聞き取りが明記された。
4. 全国弁連の活動と問題点
(1) イデオロギー闘争
全国弁連は政治的・イデオロギー的闘争を展開する団体とされ、家庭連合および国際勝共連合を潰すことを目的に活動。1986年、社会文化法律センター（社）内に統一教会対策委員会が設立され、翌87年に全国弁連として発足。発足時からマスコミを活用し、被害者を掘り起こす戦略を採用。被害総額1236億円や相談件数3万件以上を主張するが、根拠が薄弱で後に訂正された。
(2) 拉致監禁と訴訟支援
全国弁連は、脱会指導者（宮村峻ら）を介し、信者の親を動員して拉致監禁を支援。信者を説得し、返金訴訟に誘導する手口が用いられた。
被害者は少なくとも4300～1万人と推定されるが、親を訴える難しさから声が上がりにくい。また、全国弁連の渡辺博らが信徒に直接手紙を送り、裁判を促す違法行為も指摘される。
(3) 紀藤正樹の言動
紀藤正樹は全国弁連の主要人物で、日本共産党や九条の会と関係が深い。2018年、安倍首相の伊勢神宮参拝を政教分離違反と批判。
2022年、家庭連合問題を「戦後最悪の事態」とし、被害総額を1兆円超と主張（後に訂正）。信徒を「被害者」と見なし、宗教への偏見が根底にある。
5. 歴史的背景と対立
(1) 日本共産党との闘争
1978年の京都府知事選挙で国際勝共連合が共産党を敗北させ、以降、共産党は家庭連合を抹殺対象と見なした。
1982年の志位和夫委員長の発言や、2022年の田村智子委員長のツイートで「最終戦争」と位置づけられた。共産党は自民党に家庭連合との関係断絶を迫る戦略を一貫して採用。
(2) 中国共産党との対立
国際勝共連合は1971年の国連での中華人民共和国承認や1972年の日中関係正常化に反対。蒋介石の恩義を強調し、中華民国追放に抗議した。
1978年からスパイ防止法制定運動を展開し、3000万署名を集めた。1985年と1986年に法案提出を試みるが、自民党内で反対意見が強く廃案。
(3) レフチェンコ事件と訴訟
1979年、ソ連KGBのレフチェンコが日本でのスパイ活動を暴露し、社会党幹部らの名前が挙がった。1983年、社会新報がこれを国際勝共連合とCIAの陰謀と報じ、名誉毀損で訴訟に。1994年、社会党が200万円支払いで和解し敗北。弁護団に山口広（全国弁連発足メンバー）が参加。
6. 現在の問題と主張
解散命令請求は民主的手続きを欠き、宗教法人法の解釈変更は国会審議なしで行われた。
これは家庭連合を超えた民主主義の危機とされる。河野太郎の検討会設置と紀藤正樹の関与が事態を加速させ、全国弁連の影響で政府が動かされた。2023年3月の再生エネルギータスクフォースでの中国国営企業ロゴ問題も例に挙げ、左翼人脈が政権に浸透していると警告。スパイ防止法の必要性を再強調し、全国弁連を明確な左翼勢力と位置づける。
7. 結論
家庭連合の現在の手続きは不当である。一連の動きはイデオロギー闘争であり、全国弁連は国民の代表でも正義の味方でもない。
このままでは日本が左翼に支配され、民主主義が崩壊する恐れがある。スパイ防止法制定が急務である。