トランプ大統領 司法省で演説
2025年3月16日にアメリカ司法省で開催されたイベントでの、パム・ボンディ新司法長官とドナルド・トランプ大統領の演説内容を記録したもの。冒頭でボンディが登壇し、トランプ政権下でアメリカを再び安全にする決意を表明。トランプが優先するフェンタニル危機への対処や、暴力犯罪者、薬物、ギャング、不法移民の排除に取り組むと強調。ボストンのDEAストライクチームを称賛し、薬物押収で数百万人の命を救った実績を挙げた。また、フェンタニルで息子を失った「エンジェル・マム」や、不法移民による娘の殺害被害者家族を紹介し、トランプの強硬な国境政策を支持。1キロの純粋フェンタニルが50万人、180キロで9千万人を殺せるとし、その脅威を訴えた。
続いてトランプが演説。過去4年間のバイデン政権下での司法省とFBIの「腐敗と武器化」を批判し、法の支配に基づく公平な正義を回復すると宣言。ボンディ(司法長官)、キャッシュ・パテル(FBI長官)、トッド・ブランシュ(副司法長官)ら新チームを称賛し、彼らが犯罪対策を主導すると述べた。トランプは自身の選挙勝利(全激戦州制覇、2750地区獲得)を「国民の信任」と位置づけ、政府内の不正行為者を追放し、汚職を暴露すると約束。具体的には、言論弾圧に関与した官僚の罷免、ハンター・バイデンのラップトップ事件での情報機関職員のクリアランス剥奪、ジャック・スミスやアルビン・ブラッグら「偏った検察官」の追放を実施したと報告。
国境政策では、不法移民の流入を「侵略」と呼び、初月に史上最低の不法越境を達成したと主張。MS13やベネズエラのトレン・デ・アラグア、メキシコカルテルをテロ組織に指定し、29人のカルテルリーダーを引き渡させた成果を強調。薬物対策では、2023年の過剰摂取死が過去10年間を上回ると指摘し、メキシコ・カナダ・中国に高関税を課して薬物流入を激減させた。フェンタニルで息子を失った母親アン・ファンダーが登壇し、トランプの政策(98%の国境通過減少、カルテルへのテロ指定)を称賛。トランプはメキシコ大統領との会話から着想を得た薬物防止広告キャンペーンを発表し、薬物の恐怖を強調して使用を50%減らす目標を示した。死刑導入も検討したが、アメリカの準備が整っていないと保留。