プーチンの歴史講義とウクライナ戦争の弁明  - タッカー・カールソンとの2時間対話:ロシアの主張と西側への挑戦  

プーチンの歴史講義とウクライナ戦争の弁明  - タッカー・カールソンとの2時間対話:ロシアの主張と西側への挑戦  

 

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インタビューの背景

  • 日時と場所: 2024年2月6日、モスクワのクレムリンで午後7時頃開始。
  • 目的: ウクライナ戦争の開始理由、現在の状況、解決策を探る。
  • 特徴: プーチンは冒頭で8世紀のロシア史から話し始め、約30分以上続けた。カールソンは当初これを「時間稼ぎ」と疑ったが、最終的にプーチンの信念が誠実だと判断。インタビューに時間制限はなく、2時間以上続いた。
プーチンの主要主張
1. 歴史的背景とウクライナの起源
2. ウクライナ戦争のきっかけ
  • 2014年のクーデター: マイダン革命でヤヌコビッチ政権が倒され、CIAの支援があったと非難。クリミア併合とドンバス紛争はこれへの対抗措置。
  • NATOの脅威: 1990年代にNATOが東方拡大しないと約束したにも関わらず、5回の拡大を実施。2008年のブカレストサミットでウクライナNATO加盟が宣言され、ロシアに脅威を与えた。
  • 2022年の軍事作戦: ウクライナの軍事化と「脱ナチ化」を阻止するため開始。プーチンは、戦争は2014年に始まり、2022年はそれを止める試みだと主張。
3. 現在の目標と「脱ナチ化」
4. 西側への批判
  • アメリカの役割: バイデン政権がウクライナに72億ドル以上の支援を行い、NATO拡大を推進。和平交渉を妨害していると非難。
  • 偽善: ミンスク合意を欧州が署名したにも関わらず、独仏の元首が履行意図がなかったと認め、騙されたと主張。
  • 対話の拒否: ウクライナのゼレンスキー大統領がロシアとの交渉を法令で禁止。プーチンは対話の用意があるが、西側が譲歩すべきだと強調。
5. 経済と国際関係
  • 制裁への耐性: ロシアは制裁下で成長し、欧州最大の経済に。ドル依存が50%から13%に減り、人民元(34%)とルーブル(34%)での取引が増加。
  • ドル政策の失敗: アメリカがドルを政治的武器に使い、自国の力を弱めていると批判。油田国が人民元での決済を始め、世界経済が変わりつつある。
  • BRICSの台頭: G7のシェアが47%(1992年)から30%(2022年)に低下、BRICSが上回る。多極化が不可避だと主張。
カールソンの質問とプーチンの回答
  • 戦争の動機: 「なぜ2022年に介入?」に対し、プーチンは歴史的正当性とNATOの脅威を強調。カールソンは直接的でないと感じつつ、信念を認めた。
  • 和平交渉: 「バイデンと話さないのか?」に、「武器供与を止めれば終わる」と回答。責任は西側にあると主張。
  • ノルドストリーム爆破: 「誰がやったか?」に、証拠は示さず、「興味と能力を持つ者」(暗に西側)を指摘。メディア支配で公表しても効果がないと述べた。
  • エヴァン・ガーシュコビッチ: 釈放を求められ、「スパイ行為が証明された」と主張。米側との取引次第で可能と示唆。
プーチンの世界観と哲学
  • 宗教と価値観: 正教がロシアの結束力。家族と祖国への愛が基盤。戦争は自己防衛であり、キリスト教の非暴力と矛盾しない。
  • 超自然: 世界の変化は神の介入ではなく、自然法則による。歴史は興亡の繰り返し。
  • AIと未来: AIや遺伝子工学の進展を認め、国際規制が必要。マスクの脳チップ実験に言及し、賢い人物と評価。
結論と展望
  • プーチンの立場: ウクライナ戦争はロシアの生存と歴史的正義のための戦い。西側が紛争を煽り、交渉を妨げた。ロシアは対話の用意があるが、ウクライナと西側が譲歩すべき。
  • カールソンの反応: プーチン歴史観と論理に驚きつつ、一貫性と信念を認め、対話を促した。
  • 意義: ロシアの公式見解を世界に発信し、西側への挑戦状。プーチンは紛争解決に柔軟性を見せつつ、自身の条件を崩さない姿勢を示した。