2世信者記者会見 - 2世信者、徳永弁護士、福田ますみ氏発言まとめ(家庭連合 解散命令)

2世信者記者会見 - 2世信者、徳永弁護士、福田ますみ氏発言まとめ(家庭連合 解散命令)(2025/03/26)

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福田ますみ氏の質問の概要
フリーの記者である福田ますみ氏は、旧統一教会(家庭連合)に対する解散命令請求の第一審判決(2025年3月25日、東京地裁)について、具体的な疑問を提起した。質問の要点は以下の通りである:
  1. 判決の偏りについて
    • 判決文が、文部科学省文科省)側に都合の悪い事実(例:証拠捏造疑惑)に一切触れていない点を指摘した。
    • 文科省が提出した陳述書に虚偽や捏造があるとされる問題が無視されていると主張した。
  2. 被害者の背景と陳述書の信頼性
  3. 国際法違反とプロセスへの懸念
    • 安倍元首相の銃撃事件(2022年7月)以降、岸田政権下での解散命令請求プロセスにおいて、国際法違反が複数あると指摘した(人権活動家や海外弁護士からの批判を引用)。
    • これらの問題が判決に反映されていないことに驚きを感じ、その感想を二世信者に尋ねた。
登場人物の説明
  • 脱会屋
    「脱会屋」とは、宗教団体からの脱会を支援する者を指す日本の俗称であり、特に統一教会のような新宗教から信者を「救出」することを目的に活動する個人やグループを指す。家族や友人の依頼を受けて信者を説得し、時には強制的に連れ出し、脱会を促すことがある。統一教会関連では、過去に「拉致監禁」と呼ばれる行為(信者を隔離し、脱会を迫る)が問題視され、議論を呼んでいる。福田氏の質問では、これが陳述書の背景に関与していると示唆されている。
  • キリスト教牧師
    ここでは、統一教会からの脱会支援に関与するキリスト教の牧師を指す。一部の牧師は、統一教会を「カルト」とみなして信者の脱会を支援し、カウンセリングや監禁を伴う介入を行うことがある。これが拉致監禁と結びつき、陳述書の強要に関与した可能性が指摘されている。歴史的に、統一教会キリスト教の間には教義的な対立があり、こうした活動の動機とも関連する。
  • 全国霊感商法対策弁護士連絡会全国弁連
    全国弁連は、1987年に設立された弁護士の団体であり、霊感商法や高額献金など、宗教団体による消費者被害の救済と防止を目的に活動する。特に統一教会を対象に、訴訟支援や法規制の強化を推進してきた。福田氏の質問では、全国弁連拉致監禁や陳述書の作成に関与し、教団への訴訟を促した可能性が示唆されており、その活動の公平性が問われている。
二世信者からの回答
福田氏の質問に対し、複数の二世信者が回答した。以下にその詳細を要約する。
回答者1(匿名男性信者)
  • 陳述書捏造への驚きと疑問
    • 文科省が提出した陳述書が捏造されている事実に「一番びっくりした」と発言した。
    • 信者側は真実を伝えるために陳述書を書いたが、それが逆の内容に改変され、裁判で使用されたことに衝撃を受けた。
    • 「何もしなくても解散するなら、なぜ陳述書を捏造する必要があったのか」と疑問を呈し、文科省の動機に不信感を示した。
  • 世論操作への懸念
    • 捏造や事実と異なる情報を用いて教団を追い込み、世論を形成する動きに「残念に感じた」と述べた。
    • 裁判やメディアのプロセスが公平でないと感じ、信者としての立場からその不条理さを訴えた。
回答者2(小嶌氏)
  • 拉致監禁問題の深刻さ
    • 拉致監禁とは、メディア報道に不安を感じた親が子を強制的に連れ去り、脱会を迫る行為であると説明した。
    • この問題が誤解されやすく、「拉致監禁しているのは統一教会側」と見られる風潮に言及した。
  • 反対陳述書の背景
    • 信者側が提出した陳述書には、元信者の主張に対する反論(例:「同じ教会にいたが、記載内容は事実と異なる」)が含まれていたと説明した。
    • しかし、元信者の陳述書の中には、脱会屋キリスト教牧師による拉致監禁で自由を奪われ、強制的に反対派にされた人々の名前が多数見られると指摘した。
    • 全国弁連がこれに関与し、訴訟を促した可能性にも触れ、こうした背景を持つ陳述書が混在していることが、裁判の公平性への不安につながっていると述べた。
  • 真実と裁判への不安
    • 「真実であっても、強制的に書かされた陳述書が混じっているなら、教会の存続を決める裁判が本当に公平なのか」と強い懸念を表明した。
    • 捏造の必要性への疑問とともに、プロセス全体への不信感を強調した。
会見全体の文脈と関連発言
小嶌氏(代表)の発言
  • 裁判への直接参加の検討
    • 福田氏の質問に間接的に関連し、現在非公開の裁判プロセス(書面のやり取りが見えない状況)への不満を表明した。
    • 「補助参加」という制度を利用し、信者の声を直接裁判所に届ける方法を模索中であると説明した。ただし、裁判所が受理するかは未確定である。
徳永信一弁護士の補足
  • 判決の推定依存と教団の対応
    • 判決が「推定に推定を重ねた事実認定」に基づいていると指摘した。特に継続性の部分が曖昧であると感じた。
    • 教団が文科省の質問に十分回答しなかったことが推定の根拠となり、裁判所の判断に影響した可能性を指摘した。
    • しかし、これは控訴審で具体的な事実を提示して反論する「攻め口」にもなり得ると見方を示した。
  • 信者の声の重要性
    • 教団と社会双方に対し、二世信者が何を考えているかを伝えることが今後の鍵になると強調した。
その他の二世信者の声
  • 信仰と居場所の喪失
    • 解散命令により教会やコミュニティが失われることが、信仰そのものへの深刻な打撃になると訴えた(例:「無人島で歌えと言われる歌手と同じ」)。
  • 過去と現在の分離
    • 過去の被害(高額献金等)は認めつつ、現在の信者には継続性がないと感じており、過去の責任で現在の信仰が奪われることに納得がいかないと発言した。
要約の結論
福田ますみ氏の質問に対し、二世信者は以下の点を強調した:
  1. 陳述書捏造への衝撃:真実を伝えるための陳述書が改変され、裁判に利用されたことに強い不信感を抱いた。
  2. 拉致監禁の背景脱会屋キリスト教牧師、場合によっては全国弁連の関与により、元信者の陳述書に強制的な脱会プロセスが関わっている可能性を指摘し、公平性への疑問を呈した。
  3. プロセスへの不満文科省やメディアの偏った対応、国際法違反の無視が判決に反映されていないと感じ、公正な審議を求めた。
解散命令に対する二世たちの想いのまとめ
二世信者たちは、解散命令に対して深い悲しみと不信感を抱いている。家庭連合は彼らにとって単なる組織ではなく、信仰を育み、人生を支える「居場所」であり、その喪失は「生きる価値そのものを奪われる」ほどの打撃である。過去の高額献金問題などの被害を認めつつも、現在の信者には継続性がないと主張し、過去の過ちで現在の信仰が否定されることに強い理不尽さを感じている。裁判プロセスの不透明さや陳述書の捏造、拉致監禁による強制的な脱会者の声が利用されている可能性に憤り、公平な審議と自分たちの声が届く機会を求めている。教団の改善を望みつつも、信仰の自由とコミュニティを守るために声を上げ続ける決意を示した。この会見は、彼らの人間としての尊厳と信仰への切実な思いを社会に訴える場となった。