2022年7月8日、奈良市で安倍晋三元首相が銃撃され死亡したテロ事件は、日本社会に衝撃を与えた。ルポライターの米本和広氏は、事件前に山上から手紙を受け取っていた事実を公表し、ブログ「山上徹也を救え」(http://yonemoto.blog63.fc2.com/)および「あと10年をポジティブに生きる記録」で、山上の動機形成に負の影響を与えた要因として「反カルト運動の過激さ」「拉致監禁問題」への嫌悪感を挙げた。

拉致監禁問題とは?
拉致監禁問題とは、統一教会信者に対する強制的な脱会活動で、家族や脱会支援者(例:宮村峻)が信者を監禁し、信仰放棄を強要する行為を指す。後藤徹裁判の陳述書では、12年5か月の監禁、罵倒、食事制限、PTSD発症が描写された。米本和広氏は、紀藤正樹や山口広がこの人権侵害を黙認し、法的支援を提供したと批判。山上徹也はこれらの実態を知り、反カルト運動への不信感を強め、憤りを増幅させた。
反カルト運動の過激さとは?
山上徹也に対するコメント:手紙と負の影響
米本氏は、山上が送った手紙を通じて、統一教会への恨みが反カルト運動の過激な言説や拉致監禁問題に影響されたと分析。2022年8月28日のブログ記事「なぜ、正義の弁護士に相談しなかったのか。」(http://yonemoto.blog63.fc2.com/blog-entry-1085.html)では、山上が紀藤正樹や山口広に相談しなかった理由を次のように述べている:
「事情を知らない一般の人は、山上容疑者はなぜ山口や紀藤などに相談しなかったのかという疑問を抱くはず。実際、なぜ、そうしなかったのか。それは、『後藤徹裁判』のために書いた私の陳述書を、ブログ火の粉を払えで彼が読んでいたからである。」
山上は後藤徹裁判の陳述書を通じて、反カルト運動の偽善と拉致監禁の実態を知り、被害者意識と憤りを増幅させた可能性が高い。
後藤徹裁判の陳述書:引用と影響
後藤徹裁判(2008年提訴、2015年最高裁で後藤氏敗訴)は、統一教会信者だった後藤徹氏が家族や脱会支援者による拉致監禁を訴えた民事裁判。米本氏のブログ(http://yonemoto.blog63.fc2.com/blog-category-7.html)では、陳述書の一部が引用されている。以下は、米本氏が引用した後藤徹の陳述書の抜粋(要約形式で再構成、原文は非公開のためブログに基づく):
米本氏は、この陳述書が山上に強い影響を与えたと分析。山上は陳述書を通じて、職業的脱会屋 宮村峻の拉致監禁実行、山口広・山口貴士の弁護活動を知り、反カルト運動の偽善と被害者意識を増幅させた可能性が高い。
元全国弁連 伊藤芳郎弁護士の陳述書:引用と影響
伊藤芳郎の陳述書は、2022年8月30日のブログ記事「その2」(http://yonemoto.blog63.fc2.com/blog-entry-1088.html)で引用されている。以下は、伊藤芳郎の陳述書の抜粋:
この陳述書は、宮村峻の拉致監禁活動と山口広の関与を暴露し、全国弁連の偽善を浮き彫りにした。伊藤弁護士は拉致監禁ビジネスに反対していた。山上はこれを通じて、反カルト運動の倫理的矛盾を認識した可能性が高い。
紀藤正樹弁護士の「正体」:過激さと偽善
紀藤正樹は全国弁連のリーダーとして統一教会批判を展開するが、米本氏は紀藤氏の過激な反カルト運動と拉致監禁黙認が山上の憤りを助長したと批判。2022年8月17日のブログ記事「敬意敬称を略する人たち」(http://yonemoto.blog63.fc2.com/blog-entry-1082.html)では、紀藤氏を次のように批判:
米本氏は、紀藤氏の「正体」を、自己宣伝と隠蔽者として描く。
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反カルト運動の過激さ
山口広弁護士の「正体」:拉致監禁と矛盾
「山口広。東大卒。弁護士。妻が乳癌を患っているとき、愛人を囲っていた。写真あり。…金儲けのために統一教会問題に取り組んでいたことが発覚。」
米本氏は、山口氏の「正体」を、拉致監禁の弁護者として描く。
「拉致監禁の過激さ」: 被害実例
米本氏のブログで報告された拉致監禁の被害事例は、反カルト運動の過激さと人権侵害を示し、山上の憤りを助長した。
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自殺:監禁中の絶望で自殺未遂や死亡。
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レイプ:監禁中の性的暴行。
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暴行:脱会拒否で殴打や拘束。
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PTSD:監禁後の心的外傷後ストレス障害。
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罵詈雑言:監禁中の罵倒(「悪魔」など)。
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グルーミング:監禁中にグルーミングして不倫関係へ誘導。
マイナス影響: 被害事例が反カルト運動の過激さを示し、山上の憤りを増幅。
米本氏の2021年6月の発言:家庭連合とブログの目的
米本氏は、事件一年前の2021年6月9日、ブログで次のように述べていた(http://yonemoto.blog63.fc2.com/blog-entry-1032.html):
結論:オールドメディアメディアの隠蔽と山上の負の影響
米本和広氏は、メディアが統一教会批判に偏り、拉致監禁問題を隠蔽していることを強く問題視した。2022年8月14日のブログ記事「爆笑」(http://yonemoto.blog63.fc2.com/blog-entry-1080.html)では、紀藤正樹が清水与志雄牧師の暴力的な脱会手法を黙認する姿勢を批判し、メディアがこうした問題を報じないことを暗に非難。
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山口広への憤り: 山口の拉致監禁関与と弁護活動が、反カルト運動の倫理的矛盾を暴露。山上は陳述書を通じて山口の偽善と私生活の矛盾を知り、憤りを増幅。
