「勝共連合といえばスパイ防止法、スパイ防止法といえば勝共連合」——。7月3日公示、20日投開票の参議院選挙を前に、NHK党が全国比例に弁護士の福永活也氏(44)と川崎貴浩氏(33)、東京選挙区(定数6+補選1)に弁護士で医師の石丸幸人氏(52)を擁立。6月30日の都内会見で、党首の立花孝志氏は「日本のトランプ」を掲げ、スパイ防止法の立法化と不法移民対策を公約に掲げた。
スパイ防止法で日本の安全保障を
会見では、スパイ防止法の立法化が主要テーマに。立花氏は、名古屋を拠点としたフェンタニル密輸問題を挙げ、「中国共産党が関与し、取り締まりを放置している」とグラス駐日米大使の発言を引用。「日本はスパイ活動の天国。スパイ防止法は日本の安全保障に不可欠」と力を込めた。福永氏は「自由と安全保障のバランスを考慮しつつ、立法の必要性は高い」と賛同。川崎氏は「国益を損なうスパイ行為への抑止力がない現状は危機的」と訴え、石丸氏は「NHK党の実績は5年でNHK集金人の違法行為を止めさせた実行力。他党は口だけ」と強調した。
弁護士と医師の知見で立法化に現実味
NHK党の候補者には特徴がある。福永氏、川崎氏、石丸氏の3人は弁護士資格を持ち、うち石丸氏と政調会長の浜田聡氏は医師でもある。立花氏は「倫理観の高い医師だからこそ、信教の自由や人権侵害に敏感。スパイ防止法の立法化にも専門性が活きる」と胸を張る。他党と比較しても、医師であり政調会長の浜田氏を擁し、弁護士集団が揃うNHK党の陣容は「レベルが極めて高い」と評価。スパイ防止法制定の現実味は過去最高に高まっていると結論づけた。
「6つのぶっ壊す」で既存体制に挑戦
NHK党は「6つのぶっ壊す」をスローガンに、①偏向報道と放送利権、②税金の無駄遣いと中抜き利権、③給与減らし増税・社会保険料増加、④巨大官庁、⑤反日勢力、⑥国民を裏切る政治家をターゲットに掲げる。特に、NHK改革とスパイ防止法は「他の政党ができない我々の独自性」と立花氏は主張。マニフェストでは「NHKをぶっ壊す」「腐った電波メディア利権をぶっ壊す」など、過激な言葉で体制変革を訴えた。
立花氏の引退宣言と現実的目標
立花氏は「全国比例で2%未満、かつ兵庫県選挙区で私が当選できなかった場合、政治家を引退する」と宣言。現実的な目標として「東京選挙区1議席、比例2議席の計3議席」を掲げ、「自民党のいう50議席が勝敗ライン」と意気込んだ。45選挙区に候補を擁立予定で、詳細はメディアに随時連絡するとした。
(了)