
偏向報道との対決、コンプライアンス訴え、異色候補・石丸幸人の戦略とは?7月15日、東京・大田区の熱気渦巻く会場で、参議院議員・浜田聡(NHK党)が吠えた。「NHKの受信料をぶっ壊す!」――NHK党代表・立花孝志を“日本のトランプ”と称し、メディアとの全面戦争を宣言するその姿は、まるでドナルド・トランプ元米大統領を彷彿とさせる。参院選全国比例での再選を目指す浜田が、NHKの「偏向報道」と「受信料制度」に切り込む過激な演説を繰り広げた。NHKを“資金源から断つ”戦略浜田はNHK党の悲願である「NHK受信料制度のスクランブル化」を訴え、受信料不払いを呼びかけた。「6年間でNHKの受信料収入を1000億円減らした」と胸を張りつつ、「まだまだ足りない」と力を込める。NHKの年間収入は7000~8000億円規模だが、浜田は「高すぎる受信料を払わない選択」を国民に促し、「スクランブル放送で払わない世帯には電波を届けないようにすべき」と主張。2022年9月のNHK『クローズアップ現代』での旧統一教会関連の「ネガティブな報道」を引き合いに、「公共放送の名を借りた偏向報道」と痛烈に批判した。さらに、NHKの集金システムにもメスを入れる。「悪質な集金人はほぼいなくなった」と成果を強調する一方、受信料不払いに対するNHKの裁判は「年間1000件程度」と少なく、「1000万世帯の不払いを相手にするなら5万年かかる」と皮肉った。NHK党は不払い支援のためのコールセンター(東京:03-3696-0750)や専用アプリを展開し、「撃退シール」や「撃退ボタン」で集金人への対抗策をアピール。立花代表の電話番号を公開する大胆さも披露し、会場を沸かせた。“日本のトランプ”立花孝志の戦い演説の核心は、立花孝志を「日本のトランプ」と位置づけ、メディアとの闘争だ。浜田は、トランプがアメリカでCNNなど「左翼メディア」と戦う姿に重ね、NHK党も「NHKを始めとするオールドメディア」と対峙すると宣言。特に、NHKの報道姿勢や旧統一教会への解散命令を「死刑判決に匹敵する重い処分」と問題視し、立花のYouTube動画を引き合いに出して「解散命令は不当」と訴えた。「戦う敵を間違えない」と強調する浜田は、メディアや左翼勢力による「被害者づくり」に警鐘を鳴らし、立花を「真の自由を守る数少ない理解者」と持ち上げた。異色候補・石丸幸人と選挙戦略東京選挙区では、弁護士かつ医師の資格を持つ異色候補・石丸幸人を擁立。「アディーレ法律事務所の創設者で実力は折り紙付き」と浜田が太鼓判を押す石丸は、先の東京都知事選で注目を集めた「石丸効果」を参院選でも発揮する狙いだ。浜田は有権者に「1枚目の投票用紙に石丸幸人、2枚目に浜田聡」と呼びかけ、比例と選挙区の両方でNHK党への投票を訴えた。1票あたり6年間で500円の政党助成金につながるとし、「1票も無駄にならない」と強調する戦略は、資金力強化を狙った現実的な一手だ。メディアへの不信と参政党への言及浜田はNHKだけでなく、毎日新聞やTBSにも矛先を向け、「中国共産党から資金を受けている」とのガーディアン紙の報道を引用し、問題意識を訴えた。さらに、参政党候補がロシアのプロパガンダメディア「スプートニク」にインタビューに応じた疑惑にも言及。EUや英国で規制される同メディアへの関与を「ロシアの影響力工作」と警戒し、参政党の動向に注目が集まっていると指摘。「戦う敵を見誤るな」とのフレーズを繰り返し、国内外のメディアに対する不信感を煽った。
大田区での反響と今後の展望大田区での演説はYouTubeライブで配信され、コメント欄は「ニコ生のよう」と浜田が笑うほどの大盛況。ポスター貼りなど地元支援者への感謝も忘れず、立花の「真の自由を守る」姿勢を改めて強調した。「日本のトランプ」としてメディアと闘い、NHK受信料制度の打破を目指すNHK党。その過激なメッセージは、参院選の台風の目となるか、注目が集まる。(了)