1995年3月20日、地下鉄サリン事件で日本を震撼させたオウム真理教。その裏には、科学的根拠のない「マインドコントロール」という幻想が蠢いていた。CIAの極秘実験に端を発し、オウムの狂気の実験、そしてディプログラミングという犯罪行為へと連鎖。この幻想が、さらには家庭連合(旧統一教会)信者に対する拉致監禁被害4000人以上を生み出す悲劇を招いた。その歴史を、時系列で暴く!1950~60年代:CIAの暗部、MKウルトラ計画の崩壊物語の起点は冷戦下のアメリカ。CIAは共産主義に対抗すべく、人の心を操る「MKウルトラ」計画を1953年に始動。LSD、催眠術、電気ショックで被験者の精神を支配しようとしたが、結果は大失敗。被験者は精神崩壊やトラウマを負うばかりで、マインドコントロールは絵空事に終わる。1973年に計画は終了したが、この失敗は新宗教運動やオカルトに暗い影を落とし、後の悲劇の火種となった。1980~90年代:オウム真理教、MKウルトラの亡魂を追い求めた1980年代、麻原彰晃率いるオウム真理教は、MKウルトラの“神話”に取り憑かれた。信者の自由意志を奪うべく、薬物投与、感覚遮断、睡眠妨害といった過激な人体実験を実施。しかし、CIAと同じく、完全なマインドコントロールは実現せず。信者は麻原のカリスマや教義に自ら心酔していたのだ。それでも「マインドコントロールされている」という幻想は教団内外で増幅され、1995年の地下鉄サリン事件へと突き進む原動力となった。1990年代後半~2000年代:ディプログラミングの犯罪行為と家庭連合信者への迫害オウム事件後、マインドコントロール幻想は「反カルト」勢力の武器に変貌。信者は「洗脳されている」と決めつけられ、強制的な「ディプログラミング」が横行した。ディプログラミングは、信者を拉致監禁し、教団の教えを“解除”する非人道的手法だ。特に家庭連合(旧統一教会)信者への被害は深刻で、4000人以上が拉致監禁されたとされる。米国務省は、反統一勢力による拉致監禁20件を把握し、警告を発出。ディプログラミングに関与した「脱会屋」15名が刑事事件で執行猶予付き有罪判決を受け、被害者8名が5件の民事裁判で勝訴している。この幻想はさらなる問題を引き起こした。「カルト」「霊感商法」「マインドコントロール」「洗脳」といった言葉が、根拠なく新宗教を攻撃するレッテルに。2022年には「カルト」発言が侮辱罪、2024年には名誉毀損として刑事罰の対象に。「霊感商法」も60年間法的問題なしとされ、司法は「マインドコントロール」説を100%棄却。にもかかわらず、これらの言葉はディプログラミングという犯罪を正当化する口実となり、被害を拡大させた。2025年、30年後の警鐘:マインドコントロールは幻想だった宗教学者・大田俊寛氏はこう断じる。「マインドコントロールは科学ではなく、幻想だ」。CIAのMKウルトラ、オウムの洗脳実験、ディプログラミングの犯罪行為は、この幻想に取り憑かれた集団の衝突だった。日本社会はこれらの言葉に惑わされ、宗教問題の本質を見誤った。結果、家庭連合信者への拉致監禁という人権侵害が野放しにされたのだ。結論:放送禁止用語指定で幻想を断ち切れ!マインドコントロールという幻想は、CIAの実験失敗からオウムの狂気、ディプログラミングの犯罪、そして家庭連合信者への迫害へと連鎖した。「カルト」「霊感商法」「マインドコントロール」「洗脳」――これらの言葉は、科学的根拠を欠き、差別と人権侵害を助長する危険なレッテルだ。社会の誤解を正し、さらなる被害を防ぐため、これらの言葉を放送禁止用語に指定すべき時が来ている!
