2025年10月11日 – 米保守派の象徴的存在、チャーリー・カーク(31歳)が9月10日、ユタ州オレムにあるユタ・バレー大学のキャンパスイベント中に銃撃され死亡した事件から1カ月。容疑者タイラー・ロビンソン(22歳)は逮捕され、検察は死刑を求刑しているが、事件の真相は依然として霧の中だ。
FBIの捜査が進む中、保守派の重鎮タッカー・カールソンとキャンディス・オーエンスが、イスラエル支持派やターニング・ポイントUSAの幹部を名指しで非難。カークの死が「プロイスラエル勢力の圧力」と結びつく陰謀論が、MAGA(Make America Great Again)陣営を二分している。事件の概要:平和な講演が一転、銃声に包まれたキャンパスカークはターニング・ポイントUSAの創設者として、若者向け保守運動の顔だった。事件当日、彼は「American Comeback Tour」の初日イベントで講演中、突然銃撃された。目撃者によると、聴衆の後方から発砲され、カークは首を撃たれて即死。
容疑者のロビンソン容疑者は、事前にルームメイトに「チャーリー・カークを排除する機会がある」とメモを残し、射撃直後に自首した。動機は「カークのヘイトスピーチに耐えかねた」と供述しているが、FBIはオンラインでの過激なチャット参加者20人以上を聴取中だ。
トランプ大統領は直ちに「過激左翼の仕業」と非難し、追悼演説でカークを「次世代のMAGAリーダー」と称賛。葬儀にはトランプ氏やJDヴァンス副大統領が出席したが、一方でカークの死を喜ぶ左派の投稿が相次ぎ、企業による解雇や学生の停学処分が相次いだ。フロリダ州では教師のライセンス剥奪警告まで飛び出し、言論の自由をめぐる議論が過熱している。
しかし、保守陣営内部でも亀裂が生じている。焦点はカークのイスラエル批判だ。彼は生前、ガザ戦争でのイスラエル対応を疑問視し、寄付金の圧力に苛立っていたことが明らかになった。タッカー・カールソンの激白:「カークはイスラエルを憎んでいた」元Fox Newsアンカーのタッカー・カールソンは、9月17日のポッドキャストでカークの死を悼む特別編を放送。カールソンはカークから直接聞いたエピソードを明かし、衝撃的な告白をした。
「チャーリーはベンヤミン・ネタニヤフ首相を『憎んでいた』。彼は私に、イスラエル諜報機関モサドとジェフリー・エプスタインのつながりを強調するよう頼んできた。エプスタインの死は獄中自殺じゃなく、モサドの関与を疑えと」。
カールソンはさらに、トランプ政権の対応を痛烈に批判。「カークの死を口実に、ヘイトスピーチ法を導入しようとしている。司法長官のパム・ボンディの発言は許せない。カークは言論の自由の戦士だったのに、これが彼の遺産を汚す」。ボンディは「ヘイトスピーチを標的にする」と述べ、後に撤回したが、カールソンは「市民的不服従の時だ」と警告した。
カールソンの発言は、保守派のイスラエル支持派から反発を呼んだ。葬儀での彼の追悼スピーチでは「暗殺者たちがフムスを食べている」と皮肉り、イスラエル陰謀論を匂わせた。これに対し、ネタニヤフ首相はビデオ声明で「カークはイスラエルの真の友人だった」と反論。カールソンの言葉は、MAGA内の「アメリカ・ファースト」派と親イスラエル派の対立を象徴している。
キャンディス・オーエンスの爆弾証言:「48時間前、チャーリーはプロイスラエルを捨てると宣言」カークの長年の友人で、保守系ポッドキャスターのキャンディス・オーエンスは、10月6日のYouTube配信でさらに爆弾を投下。カークの死の48時間前に交わされたWhatsAppグループチャットのスクリーンショットを公開した。チャットにはカーク、ユダヤ系関係者、ラビらが参加。
カークはこう書いていた:
「ユダヤ人寄付者たちがステレオタイプ通りに振る舞っている。200万ドル(約3億円)の寄付が失われた。タッカーをキャンセルしないからだ。私はキャンディスをイベントに招待したい。もうプロイスラエル運動を辞めるしかない。脅迫されるのはごめんだ」。
「チャーリーはハンプトンズでのイベントでアックマンから脅迫され、巨額の金で口を封じられそうになった。彼は拒否した。そして48時間後、死んだ」。
さらにオーエンスは、ターニング・ポイントUSAが保有する事件現場のセキュリティ映像を公開しない点を追及。
「軍事式のヒットだ。JFK暗殺並み。4人のデコイがいた。階段の写真は偽物だ」。
彼女はターニング・ポイントUSAの財務問題も指摘し、
「チャーリーは死ぬ直前、組織の金銭的不正を懸念していた」と主張。ターニング・ポイントUSAスポークスマンのアンドリュー・コルベットは
「チャーリーのフラストレーションは公然の秘密。だが陰謀論は有害」と反論したが、オーエンスは「左も右も目覚めつつある。このスミアキャンペーンは失敗する」と言い放った。
オーエンスは「モサドの関与を示唆する」とし、FBIにテキストを提出したと明かした。イスラエルは「味方」か「敵」か?カークの死は、保守派のイスラエル観を露呈した。一部は「歴史的・宗教的同盟国」と擁護するが、カールソンやオーエンスのような「アメリカ・ファースト」派は「米資源の無駄遣い」と批判。ハンプトンズイベントでは、カークがタッカー招待を巡り寄付者と対立したことが明らかになり、ターニング・ポイントUSAの寄付金200万ドル(約3億円)が失われた。陰謀論はネットで爆発。モサドの関与を主張する投稿が急増し、X(旧Twitter)では「#JusticeForCharlie」がトレンド。
一方、カークの未亡人Erika Kirkは夫の遺志を継ぎ、ターニング・ポイントUSAを率いる。10月21日のイベントではカールソンが代役を務め、「チャーリーの闘いを続ける」と宣言。真相はいつ明らかになるのか? そして日本への教訓
日本でも、2022年7月8日の安倍晋三元首相暗殺事件は、3年以上経過した今なお公判開始に至っていない。真相究明委員会すら設置されず、当時の政府や旧メディアは十分な事実解明を怠った。JFK暗殺、安倍首相暗殺、そしてチャーリー・カーク暗殺――これらが陰謀論と呼ばれるならば、納得できるまで事実を究明するのが政府の責任であり、本来のメディアの使命である。
にもかかわらず、旧メディアは「陰謀論」とレッテルを貼るだけで真相に迫らない。その結果、新聞やテレビの人気は急落し、若者は誰も見向きもしない。インターネットは迅速で、ライブ配信が可能で、リーズナブルかつ右も左も偏見なく検証できる情報を提供する。この利点を理解する若者たちの動きこそ、旧メディアの衰退を証明している。
「今はあなたがメディアだ」と語るその所以だ。市民一人ひとりが情報を発信し、検証する時代に、真実を求める闘いは続く。
注記:ドル円換算は2025年10月11日時点のレート(1ドル≈150円)に基づく。
