「単純な批判は"日本の国益"に反する」日本は法規範偏重から脱却し、アメリカの力を戦略的に活用する現実主義へ転換すべき――山上信吾×石平
一番肝を冷やしたのは誰か? 習近平、プーチン、金正恩――世界の独裁者たちに突きつけられたアメリカの実行力
2026年1月3日、トランプ米大統領はベネズエラに対する大規模軍事作戦を発表し、ニコラス・マドゥロ大統領夫妻を拘束・米国へ移送した。この大胆な行動は国際社会に衝撃を与え、国際法違反の疑いを指摘する声が上がる一方で、独裁政権の崩壊とベネズエラ国民の歓喜を呼び起こした。
元在中国日本大使・山上信吾氏と、中国出身の評論家・石平氏の対談(YouTube番組)では、この事件を「単純な国際法違反で批判するのは短絡的」と位置づけ、アメリカの行動を現実政治的・倫理的に評価。
日本の国益を考えた場合、トランプ批判に走るのは誤りであり、法規範偏重の思考から脱却し、アメリカの軍事・情報力を戦略的に活用する現実主義へ転換すべきだと強調した。
25年以上の独裁がもたらした破綻国家:ハイパーインフレと800万人の国外逃亡
ベネズエラはチャベス・マドゥロ体制下で25年以上独裁が続き、ハイパーインフレを引き起こし、約800万人(人口の約4分の1)が国外へ逃亡した破綻国家となった。麻薬輸出基地化し、中国・ロシアの支援で反米活動を展開していた。作戦後、ベネズエラ国内で数十万人が街頭で歓喜の声を上げ、涙を流した。
石平氏は「独裁政権下の国民の絶望は民主国家の人が理解しにくい」と指摘し、アメリカの行動は国民にとって真の「解放」だと断言した。
アメリカと中国共産党・ロシアの本質的違い:領土併合の野心を痛烈批判
山上氏は、アメリカの行動を中共・ロシアと同列視する議論を強く否定した。
「ロシアはウクライナの領土を取りに行ってんですよ。ウクライナっていう国を泣き所にしようと国際社会から抹消しようとしてるわけでしょ。中国に至っては台湾住民の人民の明確な意思にも関わらずこれを武力で併合することを公言してるわけでしょう。もう全然性格違いますよ。(中略)アメリカはベネズエラを占領する、ベネズエラをアメリカ領土にするために入ってったんじゃない」
中国は台湾住民の明確な民主的意志を無視し、武力併合を公然と脅迫する拡張主義国家。一方、アメリカは領土を1インチも欲さず、独裁者個人を逮捕・裁判にかけるだけ。中国の南シナ海仲裁裁判無視(2016年)も挙げ、「国際法なんて足元にもかけない人たち」と痛烈に批判した。
世界3大独裁者に震撼:アメリカの実行力がもたらした最大の成果
両氏は、この作戦の最大の成果を「習近平、プーチン、金正恩への震撼」と断言。アメリカの高度な軍事力と情報力が実証され、世界唯一の能力を示した。中国はベネズエラに多額の資金を注いでいたが、アメリカは躊躇なく行動。中国国内ではネット民が「次は我々か」と動揺し、数百万規模の投稿が飛び交った。
山上氏:「一番肝を冷やしたのは間違いなく習近平とキムジョンウンとプーチンですよ。アメリカってやる時ここまでやるしここまでやれるんだと。」
戦後日本の法規範偏重が招くリスク:北朝鮮拉致問題30年以上未解決の教訓
北朝鮮拉致問題(30年以上未解決)や中国の国際法無視を見ても、法規範優先だけでは解決しない。日本はアメリカの力を中国・北朝鮮対策に活用すべき。高市早苗首相の初動対応はバランスが取れており、評価できる。
3月日米首脳会談の核心:台湾海峡と習近平の警戒
3月の日米首脳会談の本題は台湾海峡。習近平が最も警戒するのは、高市首相がトランプ大統領に中国の足元を見る外交を事前にレクチャーすることだ。
一番肝を冷やしたのは習近平ら独裁者たち――日本は今こそ現実主義へ転換せよ
このベネズエラ作戦が世界に示した最も重要なメッセージは、一番肝を冷やしたのは習近平、プーチン、金正恩であるということだ。彼らはアメリカが「ここまでやる」「ここまでやれる」実行力を持つことを目の当たりにし、台湾侵攻や領土拡張の野心に強烈なブレーキがかかった。
日本にとっての教訓は明確だ。単純なアメリカ批判は日本の国益に反する。中国のような領土併合を狙う拡張主義国家とは本質的に異なるアメリカの力を、最大限戦略的に活用する現実主義へ転換せよ。法規範偏重の思考を乗り越え、日米同盟を真の抑止力として活かすときが来た。これこそが、日本の安全保障と繁栄を守る唯一の道である。










