
共同通信・大阪支社が2022年11月21日に公開した記事「“脱会支援”35年の牧師が語った言葉に込められた思い」(以下、共同通信記事)は、旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合、以下家庭連合)の信者脱会支援に関する記述において、重大な事実誤認と不正確な情報を含んでいる。
特に、牧師・杉本誠が「なぜ山上容疑者とつながれなかったのか」と後悔を述べた背景には、反統一教会勢力による「拉致監禁」ビジネスの実態があり、安倍晋三元首相銃撃事件の容疑者・山上徹也がその犯罪性を認識していた事実がある。
オールドメディアは、莫大な予算と影響力を持ちながら、これらの犯罪行為を報じず、国民に真実を隠している。本稿は、共同通信記事の2つの誤りを指摘し、正確な事実を補足するとともに、杉本誠の人物像、ディプログラミングネットワークによる拉致監禁に関与した主な人物を公開する。

杉本誠とは?
杉本誠(すぎもと・まこと、74歳)は、日本基督教団に所属する牧師で、愛知県岡崎市を拠点に活動。1987年に牧師に就任後、家庭連合信者の脱会支援に取り組み、35年間で500人以上の信者を脱会させたとして知られる。共同通信記事は、杉本が脅迫や嫌がらせを受けながら「家族の熱意」を原動力に活動を続けたと美化するが、その実態は複雑である。
杉本は、新体操の元五輪代表選手・山崎浩子の拉致監禁に関与し、脱会支援中に元信者との不倫疑惑が報じられた(雑誌『全貌』1987年)。1988年6月19日、名古屋市の「ザ・チャンピオンズシティ」に新左翼活動家らと押しかけ、傷害罪で告訴されている(TBSテレビ報道)。これらの行為にもかかわらず、名古屋弁護士会から「人権賞」を授与された。

共同通信記事の問題点
ルポライター米本和広氏のブログ「火の粉を払え」(2022年8月28日記事「なぜ、正義の弁護士に相談しなかったのか。」)によると、山上は米本のブログを熟読し、家庭連合信者に対する拉致監禁や強制改宗の実態を把握していた。
ルポライター米本和広氏のブログ「火の粉を払え」(2022年8月28日記事「なぜ、正義の弁護士に相談しなかったのか。」)によると、山上は米本のブログを熟読し、家庭連合信者に対する拉致監禁や強制改宗の実態を把握していた。
米本氏は、「棄教するまで永遠に拉致監禁」される家庭連合信者が強制献金裁判により全国弁連が金銭的利益を得る構造を暴露している。山上はこの欺瞞的な「拉致監禁」ビジネスを認識していたため、全国弁連への相談を避けたとする。
共同通信記事は、山上が監禁牧師に関与する全国弁連に相談しなかった背景にこうした犯罪「拉致監禁」があることを無視している。杉本が「なぜ山上とつながれなかったのか」と後悔を述べたのは、山上が反統一教会勢力の犯罪的行為を知り、一層孤立していた実態に気付いていたからこそである。この点で、共同通信記事は重大な事実を一切報じていない。
共同通信記事の問題点
共同通信記事は、杉本誠が35年間で500人以上の家庭連合信者の脱会を支援し、脅迫や嫌がらせを受けながら「家族の熱意」を原動力に活動を続けたと美化している。特に、山崎浩子の脱会支援を肯定的に記述するが、山崎の脱会過程における拉致監禁の実態や、杉本が後に拉致監禁をやめるよう働きかけた事実には一切言及していない。さらに、杉本が傷害罪で告訴された事実についても触れていない。
共同通信記事は、杉本誠が35年間で500人以上の家庭連合信者の脱会を支援し、脅迫や嫌がらせを受けながら「家族の熱意」を原動力に活動を続けたと美化している。特に、山崎浩子の脱会支援を肯定的に記述するが、山崎の脱会過程における拉致監禁の実態や、杉本が後に拉致監禁をやめるよう働きかけた事実には一切言及していない。さらに、杉本が傷害罪で告訴された事実についても触れていない。
事実の補足と指摘
山崎浩子は自著『愛が偽りに終わるとき』(文藝春秋)で、自身の脱会過程を「姉に拉致監禁されるなんて」と振り返り、強制的なディプログラミング(脱会説得)であったことを明かしている。この拉致監禁の中心人物が杉本誠であり、山崎の脱会は杉本の指導のもとで実行された。
山崎浩子は自著『愛が偽りに終わるとき』(文藝春秋)で、自身の脱会過程を「姉に拉致監禁されるなんて」と振り返り、強制的なディプログラミング(脱会説得)であったことを明かしている。この拉致監禁の中心人物が杉本誠であり、山崎の脱会は杉本の指導のもとで実行された。
雑誌によると、元参議院議員の有田芳生は山崎の拉致監禁の一部始終を知っており、杉本が脱会支援中に元信者とラブホテルで不倫関係にあった疑惑も報じられている。有田は「いまだから言うが、私は山崎浩子さんが姿を消してからの動静をすべて知っていた」と述べ、拉致監禁幇助の疑いがある。(「霊感商法の真相」276頁)。これらは杉本と有田の倫理的問題を浮き彫りにする。
さらに、杉本は1988年6月19日、名古屋市の「ザ・チャンピオンズシティ」に新左翼活動家らと押しかけ、傷害罪で告訴されている(TBSテレビ報道)。この事件は、杉本の暴力的な側面を示す重大な事実である。共同通信記事は、こうした杉本の犯罪歴や不倫疑惑を完全に無視し、彼の活動を一面的に称賛している。驚くべきことに、杉本は拉致監禁や傷害罪の過去にもかかわらず、名古屋弁護士会から「人権賞」を授与されている。この賞の授与は、杉本の行為に対する評価の矛盾を象徴している。
米本和広氏のブログ(2014年2月7日記事「勝訴判決は『保護説得の抑止力』となるのか?!」)によると、杉本は後に「子どもが親を訴えるような説得、子どもを傷つけるような説得は改めなければならない」と述べ、日本基督教団の全国ブロックを回り、拉致監禁をやめるよう説得に奔走した。

ディプログラミングネットワークによる拉致監禁の犯罪者リストと被害事例
ディプログラミングネットワークによる拉致監禁に関与した主な人物と、具体的な被害事例を以下に公開する。これらは、家庭連合信者を対象とした強制棄教の犯罪ビジネスに関与した人物とその結果を詳細に記録したものである。
犯罪者のリスト
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落良江(久留米ヶ丘病院監禁事件)
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高澤守(富澤・寺田・広島夫婦拉致監禁事件)
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宮村峻(後藤徹拉致監禁事件)
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役割:職業的脱会屋として拉致監禁を指導。
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判決:2015年、1100万円の賠償命令(敗訴)。
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松永堡智(後藤徹拉致監禁事件)
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判決:2015年、440万円の賠償命令(敗訴)。
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尾島淳義(広島夫婦拉致監禁事件)
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判決:2020年、281万円の賠償命令(敗訴)。
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弁護士:関西の弁護士ら+郷路征記(全国弁連)。
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鈴木エイト(後藤徹名誉毀損裁判)
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後藤徹氏拉致監禁のケース(2008年)
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広島夫婦拉致監禁事件(2014年)
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2014年11月7日、広島西警察署に高澤守らを告発。検察は「嫌疑あり」と認定したが、高澤守の自殺(2015年)で不起訴、尾島淳義らは起訴猶予。
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鳥取教会襲撃事件
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今利理絵氏拉致監禁のケース
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検察は黒鳥栄と清水与志雄を「嫌疑あり」と認定。
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寺田こずえ氏拉致監禁のケース(2001年)
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検察は「嫌疑あり」と認定し、高澤守を起訴猶予。
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元木恵美子氏のケース(2002年)
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検察は「嫌疑あり」と認定。
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結論
共同通信記事は、山上徹也が反統一教会による犯罪「拉致監禁」ビジネスを知っていたこと、山崎浩子の拉致監禁および杉本誠の行動に関する重大な事実を無視または不正確に扱っている。さらに、杉本の傷害罪告訴、ディプログラミングネットワークによる拉致監禁の犯罪者リスト、被害事例、最高裁が認定した監禁犯・宮村峻の飲酒運転逮捕やテレビ斡旋行為、有田芳生の拉致監禁幇助疑惑を全く報じず、家庭連合問題と反統一教会勢力による「拉致監禁」ビジネスの実態を隠蔽している。これにより、読者に偏った印象を与えている。オールドメディアの沈黙は、この犯罪ネットワークの存続を助長している。
参考文献
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米本和広「火の粉を払え」ブログ(2022年8月28日、2014年2月7日)
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雑誌『全貌』(1993年7月)
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共同通信・大阪支社「“脱会支援”35年の牧師が語った言葉に込められた思い」(2022年11月21日)