戦後、日本は共産主義の台頭に直面。世界の多くの国々が共産化し、日本共産党が国内で勢力を拡大。自民党の前身である保守勢力は、共産主義を抑止する団結を模索。統一教会(現・世界平和統一家庭連合)は、反共産主義を掲げる宗教団体として、自民党と協力。共産主義の無神論が信仰拡大を阻害するという理念を共有し、宗教連合の一員として活動を開始。右翼団体や一部暴力団も加わり、共産主義に対抗。坂東忠信氏は、統一教会が日本の共産主義阻止に大きく貢献したと評価。自民党と統一教会は、保守政治の基盤を固めるパートナーとして歩みを進めた。
統一教会の日本活動は戦後間もなく始まる。文鮮明師の指示を受けた西川勝氏が日本に拠点を設立。戦後の自己否定感が強い社会で、日本人の価値観や誇りを重視する教えを広め、短期間で多くの信者を獲得。西川勝氏は、笹川良一氏(日本モーターボート協会会長)や岸信介元首相と交流。笹川良一氏は西川勝氏の無私な姿勢に感銘を受け、高く評価。岸信介氏の支援で、統一教会は東京に初の拠点を構え、組織的活動の基盤を構築。
自民党と統一教会の関係は、この歴史的背景で深化。選挙では、統一教会の組織的支援が自民党候補者に大きな力となる。信者たちは信仰に基づく熱心な応援を展開し、自民党の議席確保に貢献。文藝春秋のインタビューでは、統一教会関連団体のトップが、選挙ごとに約2000名の支持者を動員し、全国で数十万票規模の支援を目指したと明かす。この支援は、自民党の保守政治の安定を支えた。
世界平和連合と自民党の国際的影響力
統一教会は国内活動に加え、NGO「世界平和連合」を通じて国際的影響力を拡大。中東での宗教対話や平和活動で実績を上げ、国連での発言権を獲得。安倍晋三元首相ら自民党政治家は、世界平和連合の集会にビデオメッセージを送り、国際平和活動を支持。トランプ元大統領など海外指導者も参加するグローバルネットワークの一環として、自民党の保守政治は国際的発言力を強化。文藝春秋の記事では、統一教会関連団体が自民党との長年の協力関係を強調し、平和構築への貢献を訴える。
高橋洋一氏は、政治と宗教の関係について、どの国でも一定の連携が存在し、自民党と統一教会の関係は歴史的文脈で理解すべきと主張。統一教会は反共産主義の宗教団体として、自民党と継続的な繋がりを持ち、選挙支援で貢献。こうした関係は、自民党が保守政治の基盤を維持する上で重要な役割を果たした。高橋洋一氏は、自民党と統一教会の協力が、戦後日本の安定に寄与したと評価。
